忘れてはいけない視点「ビジネスに支障をきたさない契約書」

契約書作成の主目的として、「紛争予防」はよく指摘されるところです。

 

ただ、実務的には、特に中小企業が契約書作成を行う場合、紛争予防を目的として「完全に自社有利となるような契約書」は作成しにくいという実情があります。

 

これは、取引先との関係悪化を恐れていること及び自社の立場が強くないため「完全に自社有利のなるような契約書」を取引先に提示すると契約締結が困難となる場合があることが要因と考えられます。(もちろん、中小企業が契約書作成を行う場合であっても、完全に自社有利の内容で実施することはあります。)

 

こういった事情からは、契約書作成時には、常に「完全に自社有利となるような契約書」を作成するのではなく、「若干自社に有利となるような契約書」を作成するにとどめたりすることも必要になります。

 

契約書作成を原因として、取引先との関係を悪化させ、それにより、事業に支障をきたすようなことがあれば、本末転倒な結果となります。

 

当事務所では、取引先との力関係を考慮した上で、「完全に自社有利」「若干自社有利」「当事者対等」いずれのタイプの契約書であっても対応可能です。

 

中小企業様又は個人事業主様が契約書作成する場合、単に「紛争予防の視点」だけを意識するのではなく、上記のような「ビジネス的視点」も意識する必要があります。